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カイの車に乗り込む時、自分が震えているのが分かり、その震えを押さえるために肩に手をやると、自分の手が氷のように冷たかった。
怖くて、怖くて仕方がない。
けれど、これ以上、ヨウさんに心配かけても仕方がない……。
車の窓からヨウさんを見ると、フラフラ立っている。
私は笑って、ガッツポーズをした。
ひきつった笑いでも、遠目なら、笑っているだろう。
とりあえずはよし。
そして、私は鞄の中の発信器をONにする。
前にもしもの時のためとサクヤさんに渡されていたものだ。
その時は、苦笑いしたけど、あって良かった。
これで、迷わず助けがくる……願わくは、警察が!!
お願いだから、あの人たち(サクヤさんとヨウさん)が単独で乗り込んで来ませんように!!!
これから、自分がどうなるかも不安でしょうがないが、自分のために、あの人達が傷つくのも不安で怖くてしょうがない。
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