お姫さまは脱走から

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「はい!そこまで~!!」 カイが私から電話を奪う。 「…まぁ……こう言うこと!…ん?電話の向こうで凄まれても怖くないなぁ。とりあえず、はやくココをつきとめて、お姫さまを助けに来なよ、王子様!……アハハ。俺は、ゲームのラスボスみたいにお姫さまに手を出さない訳じゃないから、早くした方がいいよ~?」 ……もっと、他のたとえはないの?……鳥肌たった…。 カイは、電話を一方的に切ったようだ。 私に向き直り、あの、爽やかで無邪気な笑顔を向ける。 「ホント仲良しだね。……こんな状況なのに、笑ってお話できるなんて……あんなに俺の事怖がってたのに………ショックだなぁ。」 全くショックにみえない笑顔で言われる。 私はいつの間にか笑っていただろうか? ……でも、震えは止まっていた。
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