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   彼は驚くと同時に、そんな老人に僅かながらの興味を持ちました。   ( ^ω^) 「そんな貴方はここで何をしていたんですかお?」    そんな問いをしたのは、彼の人生で初めてでした。  今まで、他人に対して興味を持ったことがなかったからです。    他人は怖いもの。何を考えているか分からないもの。自分とは全く異質なものだと考えていたからです。    それは彼の幼い頃の経験からでした。ですが、それはまたの機会に語ることにしましょう。    老人はおどけて、彼を指差して答えます。   / ,'з  「貴方を、待っていたんですよ」   ( ^ω^) 「えっ?」   / ,'з  「日光浴をしていました」   ( ^ω^) 「……」    どうやら、この老人はとてもユーモアのある老人であるようです。    彼はもっとこの老人と会話をしてみたいという思いになりました。    けれど老人は言います。   / ,'з  「そろそろ散歩に戻られたほうが、よいのではないですかな?」   ( ^ω^) 「……そう、ですね。では、僕はもう行きますお」
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