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そんな彼の後ろでは老人が静かに微笑んでいます。
先ほどまでの背中の丸まった彼とはまるで別人のような後ろ姿。それをみて嬉しいように見て取れます。
いつしか彼の後ろ姿は小さな点となり、もう彼だということが分からなくなりました。
そうしてついにはその点すら確認できなくなったとき、老人はようやくその場から離れました。
老人、いや荒巻は彼に思いをはせます。
/ ,'з 「ホライゾンくんはどこまで変わることができるのかな……」
そう小さく呟くと、老人は細い路地へと消えていくのでした。
1 終
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