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この世界には、数多の伝説・伝承がある。
しかし、中でも有名な話は勇者や魔王などと云った類の話ではない。
そんな物より、神話や神と崇められる不死鳥やドラゴン、吸血鬼、エルフなどの話が大半である。
その中でも、創成の天の神『アシュミルラ』が地上の様子を見るために生み出した天の使者。
天女と呼ばれる者の伝説。
ある島国では、天女は羽衣を着て空を自由に舞うと云われ、ある地域では天人と呼ばれ光輝く翼を持って空を飛ぶと云われている。
呼び名や飛び方は違えど、空を飛ぶという点、夜空に浮かぶ月と同じ緋色の瞳をしているという点、天女の名の通り女しかいないという点は同じである。
(※この世界の月の色は緋色)
そして、彼女たちは神の力の一部を持ち、その血肉を喰らえば神の力を得ることが出来るという。
これが、一般的に知られている天女の伝説・伝承である。
かつて、人々はその力を欲し今でも捜す者たちがいるという…。
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