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僕が小学生になる前に父親は自営で定食屋を始めた。
僕が言うのもなんだがとても腕の良い職人だったと思う。
よく学校などで昨日お前の家で飯食べたよとか言われると鼻が高かったのを覚えている。
バブル景気もあり店は大繁盛しておりとにかく店が忙しくて遊んでもらった記憶があまりない。
店中に店に行こうものならばいつも怒られていた。
ご飯もいつも兄弟三人だけで寂しく食べていて僕たちが寝た後に店が閉まり一日で会話をするのがほとんどなかったのではないだろうか…
とにかく淋しかったがそれでも僕は父親が大好きだった。
店が休みの日に入る父親とのお風呂を楽しみにしていた。
父親は普段かまうことができない分休みの日にたくさん遊んでくれた。
中学生のときなどは部活の大きな試合のときにはなぜか必ず応援に来ていた。
欲しい物はそこそこは買ってもらえた。
怒ると怖いが本当に大好きな自慢の父親だった。
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