挨拶がわりのPrologue

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「悠斗さん悠斗さん!見てください街中なのに、あの凶暴な怪物ケルベロスが歩いてます!」 ようやく梅雨明けし初夏の香り漂う7月第1週目の週末の街中。 かわいい女の子の声とあまりにも常識から外れた発言に回りの人の視線が一斉にこちらに向かってくる オレ青崎悠斗は買い物をするためにやってきたのであって、見世物になるために来た訳じゃないのだが・・・ 回りの人々は珍しい物を見るようにオレのつれに注目している 「悠斗さん悠斗さん」 金髪のみつ編みの髪をぱったぱったと揺らしながらまだ幼さの残る女の子が目を輝かせながらオレに話しかけてくる ついでに言えば彼女の右手には鞭、左手にはまだ嵌める相手がいない首輪が握られている。 服装は一昔前のトレジャーハンター 解りやすく言えばこれからジャングルに向かいますという恰好 そして先程彼女が「ケルベロス」と言っていたのは・・・ とってもかわいい子犬(チワワ)だった。
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