迷い、悩む

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授業中は一番心休まる時間だった。 僕の席は教壇の目の前にあるので教師からの視線が多く、彼等も目立った敵意を向けて来ないのだ。 教師がつらつらと数式を黒板に並ばせる。 だが、これは僕が昨夜予習したものばかりであり、大した焦りは無い。 「……………ふぅ」 僕は教科書とノートを開けたまま、意識は思考の世界へと傾けていた。 『貴方は4日後に死ぬ。でも、二つの選択肢がある』 『1つ目。貴方をいじめる人を全て殺し、地獄へ墜ちる』 『2つ目。そのまま何もせず、天国へ昇る』 僕の頭には、その言葉がグルグルと渦巻いていた。 4日後。つまり、今日を引いて3日後に僕は死ぬらしい。 だが、僕には二つの死様が用意された。 天国か地獄か……… 転生か消滅か……… 折角の機会だ。 あいつらも道連れに死ぬのも良いだろう。 だが、 あんな奴らのために体だけでなく、魂さえも犠牲にするのは、あまりにも馬鹿げているのではないだろうか……………。
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