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だが、
何もせずあいつらに殺されるのも、納得がいかない。
「かがみ…………加賀見!!」
「!?」
突然名前を呼ばれ、僕は無理矢理思考の世界から現実の世界へと引き戻された。
顔を挙げると、数学の教師が僕へチョークを向けていた。
「この問題を説いてみせてくれ」
黒板には、今回の内容の応用問題がズラリと5問。
「は、はい」
僕は立ち上がり、チョークを受けとると、カツカツと説いていく。
カツ…カツ…カッ。
「出来ました」
「よし。正解だ」
教師が満足げに、だが少し悔しそうに腕組みする。
「流石秀才君!!」
「何でも出来るんだなぁ!!」
今朝の男達が笑顔で手を叩いて僕を誉める。
「………………」
また、後で殴られるな。
そう思いながら、僕は席に戻り、再び思考の世界へ。
さぁ…どうしたらいいものか……………
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