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死怨から死の宣告を受けて今日で3日。
明日、僕は死ぬ。
昨日、あれから水野は僕の言う通りに遅れて戻って来たから、大野達から目を付けられることも無かった。
敵意を向けられたのは僕だけで済んだんだ。
今日の放課後。
新たにつけられた傷の痛みに耐えながら、僕は自宅と反対の方向へ向かっていた。
辿り着いたのは電化製品を売っている店。
僕は迷うこと無く目当ての商品の場所へ向かった。
目の前に並ぶ、いくつものボイスレコーダー。
僕はその中で一番壊れにくそうな種類を買った。
「…………………あ」
店から出ると、水野が店の壁に寄りかかって立っていた。
水野は僕の姿に気が付くと、壁から背を離し、僕の方へ近付いてくる。
「まだ僕に何か用なの?」
「え…………と、別に何も無いけど………………」
目の前に来たところで水野は立ち止まる。
「じゃあ、僕には関わらないでよ。危ないよ」
「良いの。どうせ……………だから…………………」
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