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「………え?」
屋上の奥には大野と篠田。
そして…水野がいた。
僕は驚いた。
何で水野が………?
僕は疑問に思ったが、ふと水野の手が背後に回されていることに気付いた。
水野の後ろにはぴったりと大野がついている。
どうやら大野が水野を拘束しているらしい。
「加賀見君!!」
水野が僕の名を呼び、駆け寄ろうとする。
だが、大野が余った腕を回し、水野の首を絞めた。
「っあ!!?」
もがき苦しむ水野。
「水野さん!!?」
「動くな!!!!!」
「っ!?」
僕は彼女を助けようと駆け出したが、怒号にも似た大野の声を聞き、反射的に立ち止まった。
「っ………!?」
彼女が何故あいつらに捕まっているかは分からない。
だが、なんとかして助けなければ………
彼女を巻き込むわけにはいかないんだ!!
僕は拳を強く握り、彼女を助け出す方法を必死に考えた。
その時
「最期の時が近付いてる」
「!!?」
突然、背後から少女の声が聞こえ、僕は驚いて振り向くと、いつの間にか着物姿の死怨と死織が立っていた。
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