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「・・・そうですね。
ではかねてよりお願いしている
我がミステリー研究部への入部の件から・・・」
-有木は
ミステリー研究部の部長をしている
小さな事から大きな事まで[不思議]と名のつくものには
手当たり次第首を突っ込む程探求心旺盛な人物だった-
『・・すいませんが先輩、自分にはいくら愛好会と言えど
これがありますから・・・』
申し訳なさそうに隼人は
肩に掛けている竹刀ケースをクイッと揺さぶり丁重に断わる
「・・そうですか・・・
残念ですね・・・
では私との交さ・」
『それはお断りします』
さっきの断りに比べ、
今度は迷う仕草も見せずにはっきりと断る
するとそこへ・・・・
「ハハハハ、
ま~た断られちゃいましたね?
先輩?」
「!?」
『よぅ・・・怜か・・・』
「失礼な方ですね・・・
盗み聞きしてたんですか?」
少しすねたように怒りながら有木は
怜という男から目を背ける
「盗み聞きとは人聞の悪い
ぼかぁただ
この廊下を通りすぎようと思いきや、
うちの部長様が必死に僕の親友を勧誘している所を見かけてしまったので、邪魔したくないと思い
出て来なかっただけですよ
話はぜ~んぶ聞いてましたけど」
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