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~4時間程前~
ブォー
ガタン ドトッ ガタン ガタン
深い闇の中フロントライトのみを頼りに荒れた山道を、4人の若い男女を乗せ走るワゴンがあった。
「ねぇ~まだなの~?」
「もう直ぐだ。」
「ホントにそんな村なんかあるの?」
「あぁ、確かな筋からの情報だから間違いない。」
「つーか、ケータイ電波が圏外ってどんだけっすか~?」
「え…マジ!?うわっホントだ…マジ使えねぇ!!てかさ~、こんな山奥にお宝なんかあんのぉ?」
今どき風な服装をした4人の男女は、携帯電話の電波も届かぬような場所へと、どうやら人づてに聞いた【お宝】を探しに来ていたらしい。
車はひたすら夜道を走りつづける。
「あぁ俺も信じなかったけど、あれを見せられちゃぁ信じない訳にはいかないよ。」
「あれって…?」
「まぁ見つけてからのお楽しみ。」
「何それ~!?いいじゃん教えてよ!」
2人の男女の会話の中、もう1人の男が割って入る。
「教えてやれよ健ー…っておい、あれじゃないか!?」
後部座席に座る男が、話の途中に何かを見つけ前方を指さす。
「え!?なになに!!着いたの!?」
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