勘違いのチョコレート

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…………(夢の中) ん?ここはどこだ? 俺は家のベッドで確か寝ていたはずだが一体…… 辺りは暗い。 暗いところはあまり好きじゃないのになぁ。 辺りを見回した時だった。急にスポットライトのような光が照らされ、一人の少女が映し出される。 「……弭那穂?」 少女は確かに弭那穂だった。しかし、弭那穂は後ろを向いている。 「ごめんねコウ君、今年は好きな人にチョコをあげるからコウ君のは無いの」 いや~二度に渡って痛いこと言うかな? すっごい心が傷つくって。 「弭那穂……っ?!」 あれ?行かないでくれと言おうとしているのに声が出なくなった!! 「ごめんねコウ君」 いや、ゴメンじゃないから!!てか、行くな! 「……」 俺は弭那穂の肩に手を置いたときだった…… 「コウ君、私の好きな人知ってるでしょう?」 弭那穂は小さな声で言う。 知ってる?俺が? そんなはずはない。お前男友達いないじゃないか。 「……」 俺は弭那穂を振り向かせようとした……しかし、 「コウ君の馬鹿……捕って食ってやる~」 「……?!」 弭那穂を振り向かせた時、彼女の顔が狸になった。 狸?! てかなんで狸?一体どこから?! ガシッ!! え?取り押さえられてる?!体が動かねぇ!! 「コウ君~食べさせて~」 いやだー!!
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