勘違いのチョコレート

6/13
前へ
/13ページ
次へ
「分かった、今日はしてやろう」 ふて腐れて携帯に電源を入れたくらいだった。 「そういや、弭那姉から電話がきたな……」 …………弭那姉?弭那姉?………弭那穂からだと?! 「いつだ?!」 「きゅ~?!」 俺がガバッと起き上がったので、たん太がびっくりしてベッドから落ちた。すまん、 「なんた?急にでかい声出して」 「いいから答えろ、弭那穂は何だって?!」 「知るか、電話とメールしたけど繋がらなくてどうかしたの?って聞いてきたから馬鹿は寝てますって答えただけだ」 「いつ?!」 「一時間前かな……」 一時間前?! 携帯をすぐさま見た。 すると、着信履歴とメールが来ていた。 メールをみる! “えっと……話があるから家の近くの公園にこれたら来てね。待ってるから” 「………うわ~いてぇ」 「どうした?」 話って好きな相手についてだろ? 俺じゃないし………行きたくないなぁ。傷つきたくないし。 しかも、一時間前じゃん。もういないかもしれないし、そうだ!行かなければ良い……………………………………………………………なんてな。 「悪い、マユ。家事の事はまたな」 「へ?出掛けるのか?」 俺は急いで部屋から出ていこうとする。 「ああ、弭那穂が呼んでるからな。行ってきます」 なぜ俺は今、弭那穂のところへ行くのかは分からない。もう公園にはいないかもしれない。 でも、 俺には分かる。 あいつは多分、公園にいる。俺を待っているのだと思う。 う~ん、もう当たって砕けようかな?
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加