第1章 兎穴 

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クシャミや、鼻水がようやく収まった頃、頭の上にパサリと音がする         少し頭を動かすと、何かが、灰にまみれたスカートの裾の上に落ちた             何かとは、一通の手紙     真っ白い封筒         封筒の表の端には、アンティーク時計をイメージした紋様が刻印されている           宛名は、赤い文字で、『アリス様』と綴られていた   差出人の名前は『白兎』               きっと、手掛かりがある     そう信じ、有栖は急いで封筒を開く      
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