第1章 兎穴 

17/17
1026人が本棚に入れています
本棚に追加
/117ページ
頭に来たから、手紙をそのまま暖炉に置き去りにする         ゴソゴソと、暖炉から出ると、取りあえず全身に付着した灰をほろう     高級そうな絨毯の上に、どんどん灰が落ちるけど気にしない       白兎の別荘なんだから、汚しちゃったっていいって               頭や服を、両手でパサパサ払い、近くにあった椅子に腰掛け、靴や靴下を一度脱いで、灰を落とす               この部屋って、書斎か何か?       幾つも並んだ本棚に、ランプの置かれた机に椅子、それに暖炉があるだけ               払える所は全て払うと、あたしは立ち上がって部屋を出る      
/117ページ

最初のコメントを投稿しよう!