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香野はまたコ―ヒ―を飲むと続きを話しはじめた。 「ファントムは狙った芸術品は絶対に逃さない。どんなに厳重な警備でも、スルリとすりぬける。そして、いつのまにか芸術品は無くなっている。ファントムが当時、伝説と言われていたのもわかりますね」 高田はその話しを聞いて独り言のように呟く。 「そんなに凄いとは…。15年前と言うと私はまだ小学生ですね。記憶がないのも仕方ないですね。 ですが、そんなに凄い人が何故に今また活動しはじめたんでしょうね?私がファントムの名前を耳にするようになったのは、ここ数年ですし」 香野はいつのまにか隣で丸くなって寝ているミィちゃんを軽くなでる。香野は優しい笑顔になる。 香野は高田に向きなおすと話しをはじめた。 「ファントムは約15年前に亡くなっています。ですから正確には今のファントムは二世になりますね」 高田はそれを聞いて驚いた表情になる。
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