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香野はコップの中でコ―ヒ―をクルクル回しながら続きを話す。 「ファントムは普通は犯行予告などは送ってこないんです。私が知っている限りでは過去に1度しか犯行予告を送っていません」 高田はいつのまにかコ―ヒ―を飲み干していた。香野はそれに気付くと、もう1杯コ―ヒ―をいれにいく。 「あっ、ありがとうございます。 ところで香野さん。ファントムは過去に1度だけ犯行予告を出したことがあると言いましたが、それはいつ頃の話しなんですか?」 香野はコ―ヒ―の入ったコップを高田にさしだす。高田はそれを口に運ぶ。 香野も自分のコ―ヒ―を1口飲んでから話しはじめた。 「約15年前です。ですから今のファントムではないですね」 高田はさらに香野に質問をする。 「それで、その事件とはどんなものだったんです?」 香野は真面目な表情になり高田を見た。 「話せば長くなります。大丈夫ですか?」 「ええ大丈夫です。是非、聞かせてください」 「わかりました。 これは15年前、名探偵と呼ばれた男と伝説の怪盗との対決の物語りです…」
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