名探偵と呼ばれた男

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南は紅茶を一口飲むと香野に問題をだしはじめた。 「では香野君、問題です。 君は今バスに乗っています。すると最初のバス停で1人乗ってきました。そして次のバス停では2人乗ってきました。そして次のバス停では3人乗ってきて3人降りました。 さて、今バスには何人乗っているでしょうか?ちなみにバスの運転手はカウントしないものとします」 香野は問題を聞き終えると考え始めた。そして独り言のようにブツブツつぶやきはじめた。 「単純に考えたら答えは3人だよな~。でも南さんの出す問題だからな、きっと何かうらがあるんだ…うう~ん…」 南は香野の悩む姿を見てクスッと笑う。そしてケ―キを食べはじめた。 南がケ―キを半分ほど食べた頃、香野が悩みに悩み答えを出した。 「南さん、答えがわかったよ。答えは3人でしょ?実はうらがあるように見せ掛けているだけで、本当はただ単純に考えればいいんだ。だから答えは3人」 自信満々に答える香野を見て南はまたクスッと笑う。 そして南は答え合わせをはじめた。 「残念ながら不正解ですよ、香野君」
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