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お母さんは涙で滲んだ目を擦って
少しずつ話始めてくれた
あの日の朝を…
『いつもは寝起きの悪いあの子ね、あの日の朝はいつもと違って笑顔だったの』
あら、どうしたの?珍しく早いわねって聞くと
うん、いい夢見ちゃってなんか起きちゃったんだ
いい夢?どんな夢見たの?
ん~っとね…
私がいて、亮ちゃんがいて
お母さん!私ね亮ちゃんと結婚するの
亮介君と?
ぅん!
亮ちゃんったらね
私の20歳の誕生日に指輪くれるの
それでね
『結婚しよう』
って言ってくれたんだよ
でも私、返事はしてないの
返事は20歳の誕生日にするから
亮ちゃん
ちゃんと言ってくれるかな?
『これがあの子の最後の夢よ』
最後の最後まで亮介君と一緒だったのよ…
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