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 長身長髪の男―水月は五年前と較べ随分と大きくなり自分の身長に近づきつつある少年―ソウに告げた 「あー、貴様に免許皆伝を言い渡す。おめでとう」 「ウイッス、センキュー」 それに対してとても師弟関係にあるとは思えないほど軽い調子でソウは返す。 「これは、餞別だ。受け取れ」 ソウの調子はいつものことなので全く咎めることなく話を続ける。 「おお、これは水千―みずち―!?いいのか」 水月がソウに餞別といい渡した物は水月が長年使ってきた神器―秘剣でありそれは水系統最高峰の逸品である 「ああ、かまわん。今の俺にそれでは役不足だしお前にもそれ相応の武器がいるだろう」 「ん、有り難く貰っといてやる。お前はまともに俺に戦い方教えてくれなかったし」 「ん、まあ、あれだ。  貴様は俺様から法術と水術と少しばかしの体術を教わっただけであり、お前の目指す誰一人傷付けず全てのものを助けれる戦士とやらには程遠い。  だから、これから戦士育成専門の学校に行け。ついでに、多少なりの教養を身につけたまえ。  私について来て放浪の旅を続けるのもありと言えばありだが、いろいろな人から物事を学んだ方がいいからな。つー訳で明日からお前、学生な」 「―あ、うん  俺、学校なんて行く初めてだ。楽しみだ。」 「それはよかったな」 では、さらば。と告げあっさりと消えてしまった。 「…あれ?説明それだけ?てか、学校はどこ?しかも明日?もしかして俺、出来が悪いから捨てられた?」 さっき師匠に渡された水千をまるでそこに水月がいるかのように睨む。 こんな大切なものを自分に託したのだから決して破門なった訳でないと自身に言い聞かせる。 「説明ふじゅーぶんじゃー」 そして、相変わらずの理不尽さに思わず魂をシャウトさせる。
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