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まだ雪も溶けきらない北海道の4月。
川島亮佑(かわしまりょうすけ)は、期待と不安の中中学校へと向かった。
(今日から中学生かぁ…同じクラスに誰も知り合い居なかったらどうしよう)
亮佑は昔から人見知りが激しく、不安で一杯だった。
『おい!亮佑!』
校門の前から亮佑を呼ぶ声がする。
「遅すぎだよ。20分も待ったぞ!」
呼んでいたのは大親友の水島覚(みずしまさとる)だ。
覚とは何をやるにもいつも一緒で、腐れ縁みたいな関係だ。
「悪い悪い。緊張し過ぎて昨日なかなか寝付けなくてさ。」
亮佑は申し訳なさそうに答えた。
「…ぷっ………それにしても、酷い隈だな!そんなに緊張することじゃないだろ?」
覚は緊張する事は無く、今まで緊張している所なんて1度も見た事が無い。
「俺らは同じクラスかなぁ?」
「何?まぁ違っても同じ学校じゃん!」
『キーンコーン……』
学校のチャイムが鳴る。
「まずい!遅刻だ!」
さすがに焦る2人は走って学校へ向かった。
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