☆水島覚☆

2/3
3人が本棚に入れています
本棚に追加
/33ページ
まだ雪も溶けきらない北海道の4月。   川島亮佑(かわしまりょうすけ)は、期待と不安の中中学校へと向かった。   (今日から中学生かぁ…同じクラスに誰も知り合い居なかったらどうしよう)   亮佑は昔から人見知りが激しく、不安で一杯だった。   『おい!亮佑!』   校門の前から亮佑を呼ぶ声がする。 「遅すぎだよ。20分も待ったぞ!」   呼んでいたのは大親友の水島覚(みずしまさとる)だ。  覚とは何をやるにもいつも一緒で、腐れ縁みたいな関係だ。   「悪い悪い。緊張し過ぎて昨日なかなか寝付けなくてさ。」   亮佑は申し訳なさそうに答えた。   「…ぷっ………それにしても、酷い隈だな!そんなに緊張することじゃないだろ?」   覚は緊張する事は無く、今まで緊張している所なんて1度も見た事が無い。   「俺らは同じクラスかなぁ?」   「何?まぁ違っても同じ学校じゃん!」   『キーンコーン……』   学校のチャイムが鳴る。   「まずい!遅刻だ!」   さすがに焦る2人は走って学校へ向かった。
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!