☆村瀬聡美☆

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Aクラスに着いた亮佑は扉を開けて愕然とした。   小学校での友達が1人もいなかったからだ。   [まじかよ…]   途方に暮れていると後ろから声がする。   『ちょっと…邪魔だよ!亮、あんたでかいんだからそこに立たれたら通れないでしょ!!』   振り返るとそこには気の強そうな女の子が立っている。 さらさらのロングヘアーに見覚えはあるがわからない。 口調から苛々しているようだったが、顔は笑っていた。   「あっ!ごめん。」   とっさに避ける亮佑。   「……ん?亮って……?」  不思議に思う亮佑。   「どうしたの?亮、もうすぐ先生来るよ?」   可愛い女の子は親しげに話しかけてくる。   (うーん…誰だろう?あだ名で呼ぶ人なんてそんなにいないぞ。威張れる事じゃないけど、女友達なんて片手で数えられる程度だ!)   「どうしたの?」 村瀬は尋ねる。 「ごめん・・・誰だっけ?」 亮祐は申し訳なさそうに尋ねた。 「えぇ!?わからないの!私よ!私・・・村瀬よ!村瀬聡美!!」 少し怒った口調になった。 「・・・?あっ!村瀬かよ!でも、全然違うじゃん!」 亮祐はかなり驚いている。 「まぁ化粧してるから気づかないのも頷けるけど・・・」 村瀬は少し嬉しそうに言った。 [あの村瀬?でも、化粧でこんなに変わるのか?] 亮祐はちょっとした恐怖すら覚えた。
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