『つまらない日常が終わる前日』

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晩御飯を食べ終わり、お風呂に入った紅はタオルで髪を拭いながらボーっとしていると、携帯から音楽が鳴り出した。 "姉"と画面に表記された文字に紅は通話ボタンを押した 「もしもし?」 「アニョハセヨー」 機嫌よくかかってきた声に内心溜息をつきながら濡れた髪を拭った 「ヨボセヨーてかどしたん??」 「相変わらずノリいいな~」 ケラケラと笑いながらいう姉に今度はあからさまに溜息をついた。 「そんな溜息つかんでもいいやん」 「あーはいはい、ごめんごめん」 「あからさまな棒読みありがとー」 若干拗ねたように返す姉に話を変えるように言った。 「んで?用があったから電話してきたんちゃうん?」 「あ、そうそう、明日の待ち合わせ場所なんやねんけど、ダイエーでもいい?」 「あ~…うん、別にかまわんで」 そういえば明日出かける約束をしていたんだった、とふと思い出してあぶねえと思う紅だった。 「てか忘れてたやろ」 「すまん」 忘れていた事がすぐにバレるのであった。 それから暫く姉妹の会話をした後、電話を切った紅は小さく欠伸をし携帯で時間を見たらすでに0時過ぎたとこだった。 「さて…明日は姉ちゃんと買い物だから寝ないと」 すっかり乾いた髪にタオルを机の上に置き、電気を消して布団に潜り込んだ。 するといつもならすぐに寝れないの今日は睡魔がすごいことに気づき、うつらうつらになりゆっくりと目を閉じた。 「…トリップ、したいな…」 寂しげな声が小さく響いた。
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