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引っ越しをするよ
名前を浮かべて
せーので言ってみよう
不思議そうな顔して
立ち並ぶ花・・
いつも揺れてた
いつも優しかった
猛スピードで流れる線路づたい
いつも側にいた
いつも悲しげな
背中で息をしてばかりの
時を飾った
あの頃と違う瞳で
同じ薫を歩く
見違える季節の他に
何が必要だと言うの
駆け足で過ぎる理由は
これっぽっちもなくて
ただ好きな子に告げたいと
思い生きた
いつも摘んでた
いつも円かった
暖色の花びら、胸にうずめて
あと一歩のところで
いつも届かず
もう笑顔さえ弾けない
時を恨んだ
あの頃と違う背丈で
同じ薫を歩く
見違える景色の他に
何が必要だっただろう
駆け足で過ぎることなど
受け止められるはずもなく
ただ好きな子の正面にいたいと
思い生きた
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