それぞれの思惑

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蒸し暑い夏風が窓から吹き抜ける昼下がりの体育館 声援の中で、キュッキュッとシューズの擦れる音とボールの弾む音が響いていた。 『じゃあ今日はここまでー!』 『お疲れっしたー!!』 『あー腹減ったー。なんか食い行くべ』 『いつもんとこでいっかー』 『なー、薫も行くだろ?』 『薫?』 ・・・・・何度も思い出す。 セックスした感覚 心地いい体の温度 何度もキスした唇 した時は平気だったのに あとで思い出すと結構恥ずかしーな・・・・。 『ちょっと俺、顔洗って来る!』 走って体育館から出て行った。 『なんだあいつ?今の見た?いきなり照れてやんの』 『なんか最近変じゃね?』 『女でも出来たんじゃねーの』 『あの薫が? いや、ありえねーだろ。今まであいつが何十人の女フッてきたと思ってんだよ?どんなカワイイ子も一瞬で切り捨てて来たくせに。』 『でもあいつ一応好きな奴いんだろ』 『え?マジで!?』 『誰だか知らねーけど。聞いても絶対教えてくんねーし。』 『ふーん。 実は危ねー恋愛してたりしてな。』
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