それぞれの思惑

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体がヤバイくらい熱く感じる。 こんなに熱いのは夏だからなのか さっきまで蒸し暑い体育館でバスケしてたからなのか 姉貴の事考えてたからなのか 理由は全てあてはまる。 だけど多分3番目が大部分を占めてると思う・・・・。 水道で何回も顔や腕を洗った。 外は蝉がうるさい。夏の日差しが俺に強く照り付ける。 あ、部室にタオル忘れた。 取り行かねーと・・・・ 『使っていーよ』 突然、青いタオルが視界に入ってきた。 声のする方を見ると、栗色の長い髪がやたら目立つ華奢な体つきの女が、タオルを差し出していた。 ・・・・・こいつ誰だっけ? 一瞬分からなかったけど、すぐに名前が頭に浮かんだ。 あ、そうだ。 クラスメートの瀬戸だ。 瀬戸・・・・ 多分下の名前は理香。 あんま喋った事ないからどんな奴かよく知らない。 知ってるのは日本人離れしたフランス人形みたいなルックスで、男子に相当人気があるって事。 初めて近くで見たけど、確かにキレイな顔してる。 『・・・・・悪い』 とりあえずタオルを受け取って顔を拭いた。 『これあとで洗って返すから』 『ううん、いーの♪』 瀬戸は俺の手からタオルを取った。
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