1750人が本棚に入れています
本棚に追加
教室に入ると、誰かが机に突っ伏して寝ていた。
『・・・・・竹下?』
声をかけると、竹下がゆっくりと顔を上げた。
『・・・・んー』
『おはよ。竹下も進路相談?』
『そーだけど、先生来ねーから寝てた』
『そっか』
私は自分の机に鞄を置いた。
『・・・・先生呼んで来よっか?』
『そのうち来んじゃねえ?』
竹下は眠そうに返事をした。
『もしかして眠い?』
『まあな。昨日深夜までバイトだったからあんま寝てないんだ』
『へぇー・・・・大変だねえ。バイト何してんの?』
『本屋と居酒屋』
『え、2個も?』
『金欲しいから』
『ふーん・・・・そっか』
そんな話をしているうちに、先生が資料らしきものを抱えて教室に入って来た。
『おー二人共ちゃんと来てるな。じゃー最初竹下から。次、川村な』
『ふぁい』
竹下はあくびしながら返事をした。
私は自分の番になるまで、廊下で座って待つ事にした。
最初のコメントを投稿しよう!