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「観月先生~」
「なんてね。だからわざわざ遠出でしたんでしょ? 大丈夫誰にも会わないから」
「そんな希望的な発言を……」
「おや? わたしは科学教師だよ?」
「その自信がこわいよ先生」
「失礼な」
「痛っ」
デコぴんが飛んできた」
「さみしいなぁ。史也君はデートしたくないんだ」
「えっ、違うよっ、誤解です!」
「じゃあ素直にデーとしたいって言いなさい」
観月先生はにっこりとほほ笑んだ。ずるいんだから。
「先生とデートしたいです」
「うん。先生大好きって言ってごらん」
「え……?」
「言えるだろう? 事実なんだから」
うう。先生のほほ笑みが悪魔のそれにみえるよ。そしていつもながら抗えない僕って……
「……好き?」
「大が抜けてるよ」
「……大好き」
「わたしもだよ」
恥ずかしくてゆでダコになりそうだった。
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