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遅い王は何をしているんだ。
車はとっくに停車したと言うのに。
レオンが追跡した車はさっきまでいた彼女の家に停まると犯人達は手に危険な匂いを発する道具を手に持って車から降りてきた。
そして、何人かは裏手の方へと足早に移動し、運転手を残して他の者達は玄関へとゆっくりと向かって行った。
ヤバいぞ!あの女が危ない!
どうする?俺だけで奴らをかたずけるか?
しかし、王に手出しするなと言われたし。
かといって見過ごす訳にもいないよなぁ。
仕方ない。犯人達をできるだけ傷つけないように女を助けるか。
そうでなくも力が使いずらいのに加減するなんて、なんて面倒くさいんだ…
とりあえず裏手に回った男達に背後から近付くと首に当て身を喰らわせ気絶させた。
その間やく1秒!
もちろん移動も含めてだ。
暗黒丸と違って何度もこの世界を行き来したレオンはかなり力を引き出しコントロール出来たのだ。
よし、裏手はこれで良い。後は玄関だな…
あの人数では気付かれないで倒すのは難しいしな。
戦闘ともなれば相手に怪我を負わせる可能性もあるだろう。
だいち、戦闘などエレガントではない。
しかし、万が一にも彼女が怪我などしたら…
しかし、どうしょうか。こんな時こそ王がいればすぐに片付くのに。
しまった!奴ら家の中に…
もう仕方ない!やるか!
レオンは奴等の後を追って風の様に家の中へ忍び込んだ。
既に犯人達は女を見つけ迫っている。
「いいかげんにしろ!命が欲しく無いのか。大人しく研究資料をよこせば命だけは助けてやるって言ってるんだ!」
「そんなの無理よ!ここには無いの」
「ここに無いだと、どうやら痛い目に合わせてやるしか無いか!」
男達はニヤニヤしながら彼女を取り囲む。
ニヤニヤ、ニヤニヤ
ひときは満面の笑顔でニヤニヤしてる男がいた。
「誰だおまえ?」
「誰だと?俺様に向かって誰だと!俺はレオン総督だ」
そう、いつの間にか奴等の中にレオンがいたのだ!
そして、レオンはまず最初に左右の男達を空気投げで投げ飛ばす。
続いて電光石火でもう一人も当て身を喰らわせ気絶させた。
「馬鹿な!漫画じゃあるまいし刹那で遣られるなんて!」
その言葉を最後に最後の一人も気絶した。
隙を突いたとは、いえレオンの圧勝である。
もっとも、来訪者であるレオンに武器を持ってるとは言え普通の人間がかなうハズなど1%もないのだが。
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