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「今お茶を持ってくるから、とりあえずソファーに座ってて」
女はそう言うと部屋を出て行った。
おいソファーの上も衣類だらけじゃないか!
なんだ、この切れ端の様な布は?
暗黒丸は水玉模様の入った三角の生地に可愛らしい紐が付いた布を手にとり眺めた。
「それ、あの女の下着だぜ」とレオン。
「な、なんだと!あの尻がこんな布に収まるのか?」
そう言って暗黒丸は引っ張ったりして確認する。
すると部屋に女が入ってきた。
「お待たせ!せ…?!」
暗黒丸が自分の下着をいじってるのを見て固まる。
「ふんぎゃあ!!」
女は悲鳴と雄叫びともとれる発声をして暗黒丸に飛びかかった!
突然の襲撃にレオンは力を女にぶつけ様とするが、王が怪我するはずもないのでそのまま放置。
まさに、王を王とも思わないレオンであった。
「な、なんだ、何するんだ!うぁ!うひょょ~止めてくれ」
女は下着を取り返えそう飛びかかったのに何故か抱きついてしまった。
その上チャンスとばかりに体を触りまくる。
別の意味でヤバいぞ!暗黒丸。
なんとか女から離れお茶も飲まずに、女の家を飛び出した暗黒丸とレオン。
ともかくいろいろ無事で良かった。
しばらく、道を歩いていると白いふぁふぁの生物が塀の上を器用に歩いているのを見つけた。
「なんだ、あの綿毛みたいな奴は?猫か?」
と暗黒丸。
「へえ~!こっちの猫は偉く可愛らしいなあ」
とレオン。
暗黒丸は猫を良く見ようと近ずいた。
猫は暗黒丸が近づくのに気がつくとピョンと塀から飛び降り反対側へとトタトタと逃げて行った。
「王がいきなり近づくから逃げてしまったじゃないか」
「脅かすつもりは無かったんだが……?!」
「あ!」
突然の出来事だった。
可愛らしい白い猫は突然やって来た車に跳ねられ道に横たわったままピクリとも動かなくなった。
慌てて走りよる暗黒丸!
「おいしっかりしろ!車に跳ねられたぐらい、なんだ!…」
そう言って猫を診る暗黒丸だったが、とても助かるとは思えない。
「おい!レオン!あの車を追ってくれ!俺はこの子を助けてみるから」
「了解!じゃあ治療したら俺の所へ来てくれ」
「すまん。直ぐ行くから手出だししないで待っててくれ」
レオンは使えない力を無理やり引き出し車の後を追う。
だいぶ離されたが、力を引き出したレオンにかかればワケ無く追いつくだろう。
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