816人が本棚に入れています
本棚に追加
/218ページ
《仁視点》
俺は、いつも通り家で有意義な時間を過ごしていた。
と言っても、刹那がいない時間が有意義なんて言えないけど。
「・・・・なんで学校なんか行くんだよ・・・」
溜め息交じりの小さな呟き。
なんか気に入らなくて、寝ようかと思い腰を浮かせた時――
トゥルルルルルル…トゥルルルルルル…
キッチン付近にある子機が、騒がしい音を立てて鳴り始める。
「うるせえなぁ・・・」
なんて思いつつ子機を取り、耳に当てる。
「はぃもしもし?水谷ですけ・・・―――
・・・・は?」
耳にした子機から聞こえてきた言葉に俺は、最後まで聞かない内に家を飛び出した。
.
最初のコメントを投稿しよう!