日常→不運→禁

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「よーよー刹那ぁ。お前、いーかげん髪黒く染め直せよ」 「上級生ナメてんのか?」 「・・・・」 ほぼ毎日上級生から絡まれる、刹那こと神紀刹那。 俺の髪が茶色いのは、遺伝だ。決して染めている訳ではない。それから、この切れ長の茶色い瞳が上級生にとっては反抗的に見えるのだろう、いちいち絡んでくる。 「・・・・」 俺は基本的にケンカは売らないが、売られたケンカは必ず買う。 「そのキレーな顔に、傷でも付けてやろうか?」 「女顔だもんなぁ?」 「・・・・」 「おい。何とか言えよ」 「うっせーなぁ・・・・俺、眠いんだけど?・・・・・・先輩?」 「てっめぇ・・・・!!」 「俺はお前のそのすかした面が大嫌いなんだよ!!」 そう言って先輩達が俺に殴り掛かってくる。 「やんのかよ・・・?ザコが・・・・」 俺はカバンをぶん投げ、腕捲りする。
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