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それでも、歩き回るだけの【神崎】に比べると優位にあったのはやはり【小田切】。
彼自身もそう感じている。
描かれた逃走ルートはただ一人を除いて誰にも予想し得るはずが無いのだ。
今や山道に一筋のライトが見えた時点で動くだけ。
この油断が五分後、彼にとっては急展開を見せるのだった。
しばらく後……
【小田切】はこの時を振り返り一人呟く。
『……油断していたとは言え流石だ……。
やはりあいつがいた事が最大の誤算だった……。
今の俺じゃあ
ゲームでもあいつには勝てねぇな……』
この台詞。
口にした時
彼はここでは無く
敷地外にいる……。
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