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『どうします?
門まで向かいましょうか?』
正面玄関で辺りを見回しながらそう伺ったのは仮面の男。
心の中でこの男に最後までついていく、と決めている分、口調には有りがちなわずらわしさは微塵も含まれていない。
判断をせまられた【神崎】は両手を口にあて、これからの動向を模索する事にした。
当然ここまでの経路に、探し求める彼の姿は無く、二人は数分前に正面玄関へ到着していたのだ。
実際本館の外側となると思ったよりかなり範囲は絞られる。
砂利で覆われた館裏側。
玄関から門までの石畳で舗装されたメインルート。
門傍に大きく設けられた駐車場。
そして、別館。
どこかへ向かうか、ここで見張るか。
【神崎】の思考はそれのみにあてがわれていた。
吐く息の白さは深みをただ
増していく……。
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