『小田切の死』

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その日【神崎】は珍しく【銀仮面】の部屋にいた。 少し早い夕食を済ませ、いまや【神崎】専用となっていた広間のソファーに腰かけていた時、ワインを片手に持った【銀仮面】に捕まったのだ。 通常なら何か理由をつけてでも断るところだったが、この日だけは何となくその誘いに応じていた。 無論【小田切】の事が気に掛かるとはいえ四六時中考えている訳では無い。 ワインに口をつけ始めた頃、【神崎】の頭には【小田切】や【柳】の状況、動向など知る由も無かった。 そうしているうちに【銀仮面】の部屋の電話が鳴った。 光っているランプの場所は【内線】 この【内線】が全ての幕開けだった……。
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