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「でも、真治は生きてるだろ」
「……それは、ただ死ぬ勇気がないだけで……」
「死にたいと思う程に辛い目にあっても、理由がどうであれ、今、生きてるんだろ!生きていたいって思ってるから死ぬのが怖いんだろ!!………っと、怒鳴ってわりい、少し熱くなっちまった」
ああ、そうか……俺は生きたいから死ぬのが怖いのか……
「なら、上倉さんは僕がどうしたら良いと思う?」
自分の気持ちを理解した時、そんな事を上倉さんに聞いていた
「そんなのは自分で考える事だろ?……でもまあ、まずは友人でもつくったらどうだ?」
上倉さんはそんな俺の心情の変化を察してか少し笑いながらそう言ってきた
「友人か、僕にできるかな?」
「ここに一人出来たじゃないか」
「僕の友達になってくれるんですか?」
「なんだ、オレじゃ不満か?」
上倉さんが茶化す様に言ってくる
「いや、嬉しいよ、これからよろしくね、上倉さん」
「ああ、よろしくな真治、それとオレの事は優って呼んでくれ、それからその堅苦しい口調は止めてくれ、鳥肌が立つ」
「ん、分かった」
「とりあえずオレは教室に戻るけど、真治はどうする?」
「ぼくはもう少し時間を潰すよ」
「じゃあ、またな」
上倉さんはそう言いながら校舎の中へと入っていった
「少しだけ寝るとするか」
俺は眠りについた
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