終焉へのプロローグ

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―――この日を境にトモキは無口になり ただ…ただ、身体を重ねる回数だけが増えた。 何度も何度も私の名前を呼んだ。 忘れないように………? ―――だって、忘れてしまう。 忘れてしまうんだ…君の事。 俺の名前を呼ぶ、その声も 俺の中から やがて 綺麗さっぱり消える 俺の『記憶』 俺の『感覚』 忘れる どうして、俺は… すべてが…消える 特別な奇跡など…起こらない。 それでも 繰り返し君の体温を確かめる 総てが無駄だと知りながら
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