終焉へのプロローグ

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「二年間は私の一方的な『想い出』だったけど これからは二人で共有出来る想い出を作ろうって」 キョトンとした顔付きで聞くトモキに私はずっと話した。 ―――これはもう 叶わない願いだけど――― すると、温かいトモキの手が私の頬にそっと触れた。 「…覚えててよ こんなふうにマナが覚えててよ 何もかも 俺の分まで、俺たちのことを」 たとえ俺が何もかも忘れてしまっても 「マナの『想い出』の中に 俺を置いてよ」
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