終焉へのプロローグ

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―――それから幾日か過ぎた日のこと。 外は春の嵐の様な天候で土砂降りの雨が降っていた。 トモキは風邪をひき熱が高く、担当医が診察に来ていた。 ………39.8度 体温計の示す数値はそうだった。 「…風邪ですね もう三日も熱が下がらないなんて……… 脳に負担がかからなければ良いのですが…」 私は担当医の言葉にドキッとした。 「とりあえず解熱剤打っときましたんで また明日来ます」 そう言うと担当医は激しく降る雨の中、傘もささず車まで走って行った。
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