秘密

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だんだん近づいてくる彼の車は なぜかピタッと私の前で停まった。 今日は見送りだけなのに… 誰一人選手と話してないのに… と焦っていると窓がいつもの様に開いた。 周りの視線が痛く、ガードマンに怒られてしまうと思い私は彼に 「今日はファンサなしって言われましたよ~」 と柔らかく言ってみた。 すると彼は 「別に平気だよ」 と言った。 案の定 みんなから離れた場所で選手と話してる私を見たガードマンは慌ててこちらに走ってきた。 「今日はファンサービスなしなので選手を止めないで下さい…」 と言いかけたガードマンに 「ごめんごめん!すぐ帰りますから」 と彼が自ら謝ってくれた。 ガードマンは一瞬、困惑した顔をしたが、少しだけ離れてくれた。
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