I miss you.

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「ごちそうさまでした」 「由香ちゃん、今日は、すごい速いね」 「ちょっと、用事があって」 「勉強?」 「うーん…。ちがうと思う」 由香の場合、給食を持ってくるのは3年2組。返すときは、職員室の食器入れに食器を返す。だからついでに由香は、今日はなにげに、水崎の机をチェック。 いる! 水崎は和久井と横山と、あと、2年の国語、松下と、楽しそうに食事中。由香はなぜだか、和久井と松下にイラついた。特に和久井は、笑い声なんて聞きたくもない。 いるってことは、担任はしてないんだよね。じゃあ、担任よりは、ヒマってことだよね。でも、どうしよう。話す理由は…。あのテストぐらいしかないし…。 「用が済んだら、早く出ろよ?」 1年の数学、沼井。なんでいるの?ベテランのくせに、今年は担任じゃないの?ウザイ。 「わかってるってば」 去り際に、由香はチラリと水崎の方を見た。 えっ?わっ!目が合った! 由香はあわてて職員室をあとにした。 あはっ。テストやって出したら、アイツ、びっくりしてくれるかなぁ。 .
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