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「ところで、さっきの話ですけど、私が店長ってどういうことですか?画廊が軌道に乗ったらle vantに戻るんですよね?」
店長の代理だとばかり思ってた私は気になって聞いた。
「そうよ。でも、もう店長はたか子ちゃん。私はオーナーでいいじゃない。好きなようにやってもらってかまわないわ」
まっすぐこっちを見て話しながら紀子さんは微笑んだ。
「……私にできますか?」
「大丈夫。自信を持ちなさい。元々利益追求の店じゃないわ。アロマの良さをわかってくれる人が多少なりとも増えればそれでいいから」
「店長となるとアロマセラピストかインストラクターとかの資格も必要ですよね」
紀子さんはアロマセラピストの資格を持っている。
「ううん。無理して資格を取る必要はないわよ。既にあなたはいろんな知識を得て接客してるでしょ。カウンセリングまでするわけじゃないし、今のままで十分だと思うけど?」
「そうですか……」
店長とまで言われると不安はあるが、代わり映えのない人生には次の一歩を踏み出すのも必要だと思い、引き受けようと思った。
「わかりました。紀子さんがそこまで言うなら私頑張ります」
紀子さんは微笑で答えてくれた。
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