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部屋に戻って、シャワーを浴びてゆっくりとお風呂に浸かったら、すごく気持ちよかった。
もう少しで湯船で寝そうになった。
ぽかぽかと温もった身体でふわふわしながら、なんとかパジャマに着替えてベッドに入った。
カーテンの隙間から光が漏れている。
夜景の明かりが、すぐそこにある。
なんか、イブと違っていろいろあったような気がするクリスマスだった。
感情が、急降下、急上昇する一日だったが、すごく満足感のある一日。
ふと、瀬谷さんの部屋での会話を思い出した。
『あ、12時過ぎちゃった。もうクリスマスも終わりですね』
『君、クリスマスは日暮れまでだから、とっくに終わっている。今の君の言葉は正確じゃないね』
真面目に指摘してくるので、カチンときながら言う私。
『はいはい。そうですね!そうでした!』
こんな感じだ。
(瀬谷さんってかっこいいのに変な人。大学の教授ってみんなそんなもんか……)
(あれ?でも、瀬谷さんには今日初めて会ったばかりだ。)
(それなのに、なんか距離感なくいっぱい話したな。私にしては珍しいな。)
(そういえば、広瀬さんにも初めて会ったな……)
とかいろいろ考えているうちに、私は眠ってしまった。
こうして、長い1日だったクリスマスが終わった。
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