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文化祭が終わって二日。放課後葵さんに呼び出されたのは、近所のファーストフード店だった。
携帯にメールが届いたのだ。いよいよか。俺はそう意気込んで学校を出た。
「あ、日向。こっちこっち!」
店の前では太陽が待っていた。こちらに向かって、嬉しそうに手を振っている。この暑い中、わざわざ俺を外で待っていたのか。
歩いて来ただけで、じわりと額には汗が滲んでいた。文化祭の日もそれなりに暑かったけれど、今日はそれ以上だ。
「葵さん、何の話だって?」
どうやら太陽は何も聞いていないらしく、俺にそう聞いてきた。俺のメールには簡単に書いてあったのに。
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