第1章~突然の事~

3/7
28人が本棚に入れています
本棚に追加
/59ページ
平成13年1月 僕は実家で正月を過ごし、5日には高校へ戻った。 お袋が車で送ってくれる。 家を出て、店にいる親父に挨拶をする。 『行ってきます!!』 『おぅ!行ってこい!!負けるなよ。』 忙しそうに手を動かしながら親父は見送ってくれた。 そして、また野球を中心とした生活が始まった。 皆が応援をしてくれている。もっと頑張らなきゃ。 自分に言い聞かせるのと同時に、レギュラーになったときの皆の喜ぶ顔を想像して僕は頑張った。 そして31日の朝。 目を覚めた僕は何かいつもと違う感覚を覚えた。 しかし、理由もないしただの気まぐれだと思った。 朝のランニング、朝食、掃除、朝練…。 いつもと何一つ変わりのないスケジュールをこなし、授業が始まった。 3時間目 世界史 担任は野球部の監督。 世界史だけはダラダラできない。 クラス中の野球部員が姿勢を正し先生を待っていた。 しかし、始まりのチャイムが鳴って10分経っても先生は来ない。 緊張感が切れた野球部員は自由にくつろいでいた。 30分が過ぎた頃、ガラガラっと先生が入って来た。 突然先生は僕を廊下へ呼び出した。
/59ページ

最初のコメントを投稿しよう!