8人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ
僕はあのまま目を覚ますことはなく天国へと行った。
本当は親より早く死んでしまうと親不孝ということで、何もない世界でその罪を償わなくちゃいけないらしい。それを知ったのは、天国に着いて約7、8年がたってからのことだった。
僕の場合は赤ちゃんの時だったから償わなくて良かったらしいのだ。
でもね、僕は罪だとか何だとかどうでも良かった…。僕が居なくなってパパやママがずっと立ち直れなかったらどうしよう…ずっと僕はそれしか考えられなかった…。
それがある日、何とパパとママに新しい赤ちゃんが生まれたのだ。それも男の子、僕の弟。
僕は嬉しかった。ちゃんと立ち直ってくれた、やっとこれから幸せになるんだと。
僕はその日からいつも以上にパパとママと新しい子供を見ていた。
それから一年がたち、弟はそれなりに歩けるようになり、とてもやんちゃであった。
そんな幸せの真っ只中に突如危機が…
3人が歩道を歩いていて、弟は道路の反対側の何かに興味を持ち、道路の中に入ってしまった。その時ちょうど車も来て危機的状況…
車は急ブレーキをかける…
僕は無意識のうちに下界…そう、みんなの居るとこに飛び降り弟をギリギリのとこで助けた。
最初のコメントを投稿しよう!