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大森の思わぬ問いに一瞬全てが止まった。
全員「は?」という顔をしている。
「お前お化けが怖いからってベッドに数珠置いてたやんけ」
泉水の言葉に全員笑い転げた。
大森はそれを無視した。
「いや、昨日の帰りにふと思ったんだけどさ、駅からちょっと歩いたところに山あるじゃん?」
「あの立ち入り禁止の柵があるとこ?先に石段がある?」
亮和が聞きかえす。
大森は頷いて続けた。
「あそこで石段の数を数えようと思って見てたら怪しいおじさんが来てさ、『山には行かんほうがええぞ』って言ってきたんだ」
大森は首を回してコキコキ言わせた。
「それでさ、気になってなんでか聞いてみたらね、なんでも山の上には廃墟になった高校があってね、なんかもの凄い悪霊が出るんだって」
大森はみんなを見た。
「どう?」
「おれは良いよ」
最初にまだ笑いながら賛成したのは亮和だ。
その後結局みんな同意して、問題の心霊スポットに行くことにした。
青年たちは……この地獄への道標に足を踏み入れることを……後悔することになる……。
これが……全ての始まり……
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