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「………。」
あたしは目の前の黒い物体を握り締め顔を歪めていた。
原因は了の学ランにある。
了が中等部を卒業してから3日が経った。
それに比例して了があたしの彼氏になって3日が過ぎていた。
そう、たった3日……。
なのに早くも破局の危機……。;
「だからさっきから説明してんじゃん。」
「………。」
了が困惑した顔で続ける。
「武将に格ゲーで負けて罰ゲームで取られて……それをあの人がいろんな奴に売って…。だから今はもうないんだって。」
珍しく了がよく喋る。
けどそれは弁解で……
そしてその弁解に応じず険しい顔をしたままのあたしがいた。
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